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Posted by あしたさぬき.JP at

2012年01月22日

舞台裏

昨日、CS放送のある番組で中日の落合前監督と森繁和前ヘッドコーチをゲストに招いたトーク番組の放送がありました。


そのなかで話題になった1つが山井投手の一件です。


中日が日本一になった07年の日本シリーズ、8回まで完全試合ペースで投げていた山井投手を降板させた試合です。


1−0の僅差の試合だったこと、この試合に勝てば中日の日本一が決まること、山井投手の完全試合がかかっていたこと、様々な要素が重なり、世間で物議を醸した試合でした。


落合さんも森さんも山井投手の完全試合を見たかったそうです。でもこの試合を落としてしまえば日本一にはなれないとも思っていたそうです。


得点が入ろうが、ミスしようが表情をひとつも変えずベンチでじっと座っている落合さんがベンチの奥で頭を抱えて悩んでいたそうです。


「これ、どうすんだろうなぁ…」


「どうすんだろうなぁ」という言葉も奥深いです。普通なら「どうしようかなぁ」です。


落合さんが先発投手を決めたのは就任1年目の開幕戦の川崎投手だけで、それ以外は投手のことには一切口を出さず、すべて森コーチに任せていました。そんな事情があったから「どうすんだろうなぁ」なのです。


山井投手はマメがつぶれ、血を吹き出しながら渾身の投球をしていたことに2人とも気づいていました。


山井投手には完全試合を狙ってほしい、でもこの試合は落とせないという葛藤がありました。


そこへ8回を投げ終えた山井投手が森さんのところへ行きました。


「もう投げられません」


この報告を受けた落合さんは「よかったぁ〜」と肩の荷がおりたそうです。


それから数年が経ち、山井投手が森さんに質問したそうです。


「あの時、ぼくが『行かせてください』と言ったら行かせてくれましたか?」


森さんの答えはこうでした。


「そりゃ行かせてたよ。でもお前の言葉におれは救われたんだよ。」


非情とも言われた落合采配にも人間的な一面もあり、非常に興味深いお話でした。


がんばろう日本!


“new challenges and my new style” NORI

  


Posted by のり at 23:59Comments(0)プロ野球